microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の霞ヶ丘日記(21)

2012年9月15日(土)
午前6時に起床する。シャワーを浴び、朝食をとりながらBSで国際ニュースを見る。駐リビア大使ほか三名の遺体がアメリカに着いた。オバマ大統領、クリントン国務長官が出迎えた。
ゆっくり朝食をとっていたら、時間に追われることになってしまった。急いで服を着て、磯の小魚のように俊敏に駅へ向かった。急いでいても慌ててはならない。 急ぐことと慌てることは同じではない。慌てると忘れ物をしたり、怪我をしたりする。汗をかくほど走って、遅刻しない電車に乗ることが出来た。天候は晴れで ある。日中は今日も暑くなりそうである。今日も気分を一新して働くつもりである。
今日の仕事を終えて帰宅の途につく。記録を1時間半ほどつけたら、目がしょぼしょぼになった。帰りの車中で読書しようと思っていたが、目を休ませることに した。電車は西日を正面から浴びて走っている。乗客が少なかったので、座ることが出来た。成増駅に着いたら西日が、ビルのガラスに反射してまともにわたし の顔面を照らした。反射的に目を細めた。
午後9時10分から、土曜ドラマスペシャル 負けて、勝つ〜戦後を創った男・吉田茂〜(2)を見る。東京戦犯裁判が始まる前に、天皇を戦犯訴追させないために吉田茂は働く。日本の俳優たちの英語力が試されている。
午後10時14分ごろから、ドキュメンタリーWAVE「除染された故郷へ〜ビキニ核実験・半世紀後の現実〜」を見る。番組の舞台は核実験で汚染されたマー シャル諸島ロンゲラップ島である。半世紀が経っても核被害に島民は苦しめられている。1954年にアメリカが行った水爆実験でマーシャル諸島ロンゲラップ 島は核汚染され、島民は強制移住を強いられた。最近になって除染が行われ、アメリカは安全宣言を出した。しかし、避難中の島民は二の足をふんでいる。なぜ ならアメリカはロンゲラップ島の汚染が重大なことを知りながら島民に伝えず、健康被害が拡大した。その結果として不信感が消えないのだ。









2012年9月16日(日)
午前7時5分頃に起床する。洗面を済ませて、朝食をとりながらニュースを見る。大型台風の規模と進路を男性の気象予報士が、気象図を指し示しながら説明し ていた。日本にも中国にも韓国にも台湾にも被害がないことを願う。中国各地で反日の抗議活動が起こっている。一部が暴徒化して日本企業の工場に火をつけた り、日系の百貨店に押し入り商品を略奪したり、日本料理店の窓ガラスを割ったりしている。北京の日本大使館には連日数千人の若者が中国国旗をはためかせ て、押し寄せている。これまた一部が暴徒化して日本大使館に押し入ろうとしたので、中国の武装警察官が阻止していた。若者たちは空き瓶やペットボトルを日 本大使館に投げ込んでいた。解決するためにはこれから紆余曲折があり、長期化は避けられないだろう。負傷者や死者が出ることだけはでないようにと、願うば かりである。天候は晴れで、静かな日曜日である。
午後10時からIMAGICA BSで、ミュージカル映画王様と私 」(The King and I)を観賞する。監督はウォルター・ラング、出演者はユル・ブリンナー、デボラ・カー、リタ・モレノ、マーティン・ベンソン他である。言語は英語とタイ 語、上映時間は2時間15分、制作年は1956年である。56年前の映画になる。「王様と私」はアカデミー賞5部門を受賞している。話は19世紀のタイ、 バンコクの王宮である。デボラ・カー扮する夫と死別した英国女性アンナが1人息子をつれて家庭教師としてバンコクの王宮に赴任する。当初は国王と衝突ばか りする。
午後9時から、NHKスペシャル「出生前診断 そのとき夫婦は」を観る。出生前診断とは胎児の状態を調べることである。胎児の病気や障害が、事細かにわか るようになった。今年の末には妊婦の血液だけで染色体異常を診断する検査が日本で始まる。障害があると検査が出た場合、夫婦および周りの家族は苦渋の選択 を迫られる。出生前診断とは優生思想の手先になりかねない危険を内蔵しているように思えてならない。今日のNスぺは当事者たち家族が実際に登場して問題に ついて肉薄していたと思う。考えさせられる内容であったが、この問題には明らかに性差があり、男性側のアプローチが少ないのは仕方ないのだろうか。どんな アプローチがあるのか考える余地があると思った。
午後10時からETV特集シリーズ 「チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告 第1回」を見る。チェルノブイリ原発事故でベラルーシ共和国の4分の 1が汚染された。チェルノブイリ原発から約50km離れたストコボ農場は、そのほとんどが汚染地帯となり、多くの村民が大都市ミンスクなどに移住させられ た。しかし農場長のニコライさんは村に残り、この26年間という長い歳月を放射能汚染の除染を進めながら、農場の復活に取り組んでいる。汚染情報の公開を 求め、移住の権利を獲得してきたベラルーシチェルノブイリ原発事故後26年間の苦闘と苦悩を伝える内容である。福島の今後のことを考えて見ていた。イン タビューに答えていたベラルーシの人々の発言をしっかりと聞いた。一つ一つの話に重みがあった。
午後11時半から、サイエンスZERO「最新報告!明らかになった巨大地震の全貌」を見る。3.11に起きた巨大地震の最新の研究によって判明した のは「ゆっくりすべり」と呼ばれる未知の地殻変動の存在であった。最初は小さい地震だったものが周辺地域に連鎖することによって巨大地震に変貌することが 明らかとなった。当時の地震計の波形と地震に揺れた当時の映像を見せながら説明していた。マグニチュード9という宮城沖で起きた巨大地震はドミノ倒しのよ うに連鎖したのではなく、地殻が滑りながら尺取り虫のような動きで連鎖していきました。











2012年9月17日(月)祝日
午前0時から地球ドラマチック「誰も知らないスカンクの話」を見る。なんとなく見ていたのだが、日本にはいない動物なので興味を持った。この番組を みてスカンクの生態を知ることができた。2009年制作のアメリカのドキュメンタリーである。話はスカンク博士と呼ばれる動物学者のジェリー・ドラグー博 士の活動を中心にすすめられる。博士はスカンクはイタチ科の仲間と考えられていたが、DNA検査を2度行い、独立したスカンク科の創設を主張してきた。 徐々に学会で認められるようになってきた。悪臭匂いを放つ肛門腺は犬や猫にもあるものだが、その分泌物の活用は縄張りを表すものであるが、スカンクの肛門 腺から発射される液体は身を守る最終兵器として使われる。その液体には硫黄成分が含まれることが分かった。ガラガラヘビ、コヨーテ、アメリカライオンさへ 撃退する液体である。スカンクにとって最大の敵は人間が運転する自動車である。
午後8時からBSプレミアムで、ワイルドライフインドネシア スラウェシ島 温泉湧く密林に珍獣が集う」を見る。インドネシアで4番目に大きいス ラウェシ島は南太平洋の赤道直下にある島である。島の形はX(エックス)の形をしている。スラウェシ島は火山島でもある。ところどころに温泉がわいてい る。熱帯雨林で覆われていて、年間平均気温は26度である。セレベスツカツクリオーストリアにいるツカツクリの仲間であるが、セレベスツカツクリは塚を 作らない。火山による地熱で卵を温める方法をとっている。孵化するまでに約3カ月を要する。孵化した雛は土の中から頭を出しそれから這い出てきて、親はい ないのだが自分ひとりで歩いて森の中にきえていった。説明によると雛は飛ぶことができる状態で孵化してくるといっていた。次に登場してきたのはイノシシの 仲間バビルサである。パピルサには毛がなく上あごの牙が上あごを貫いて頭部まで達し先端が巻いている。他の動物は毒のある果実は食べないのだが、このパピ ルサは平気で食べる。食べた後、毒消しのために熱帯雨林に湧く温泉の泥沼に行きミネラルが豊富な泥を舐めます。上あごを貫いて生える2本の牙はオスだけの ものだが、メスは2本そろっている上あごの牙をもつオスを選び交尾する。オスは発情したメスを争って戦うが、その時に下あごの牙で相手の上あごの牙をへし 折るのである。メスは牙を失ったオスを弱いオスだと認識して交尾を受け入れない。番組では他にスラウェシメガネザルとクロザルを紹介した。












2012年9月18日(火)
少し残業して帰宅の途についた。職場を出る前に激しい雨が降った。衣服を着替えている間に雨は止み、濡れずに済んだ。空腹でバナナ一本を職場で食べ た。
午後7時のNHKニュースを見たいと思っていたが、間に合いそうにない。職場でも中国のことが、話題になった。今後の展開が読めないことは、不安材料 である。目が話せない日中関係である。
午後7時半から、クローズアップ現代「激化する反日デモ〜中国とどう向き合うか〜」を見る。キャスターは国谷裕子さん、ゲストコメンテーターは早稲田大学 名誉教授の毛里和子さん。番組を見ながら思ったことは尖閣諸島問題は両国に認識の違いが大きすぎて、歴史問題も絡んで解決の糸口は見いだせそうにないとい うことだった。それでは残るのは力と力のぶつかり合いになってしまう。非常に危険な臭いがする。クローズアップ現代の30分枠では消化不良となるテーマで あった。専門家も1人では足りないとおもった。多角的に複眼的に今回の問題をとらえなければ、客観的なものにはならないと思った。
午後9時28分、雨が強く降ってきた。水不足なのでダムの付近に降ってほしい。
午後9時からザ・シネマで、アメリカ映画「ハンテッド」を見る。監督は「フレンチコネクション」、「エクソシスト」などで知られているシカゴ生まれのウィ リアム・フリードキン、主役はお気に入りの トミー・リー・ジョーンズ、他の出演者はベニチオ・デル・トロコニー・ニールセン、ホセ・ズニガ、レスリー・ステファンソンほかである。トミー・リー・ ジョーンズが出ているので見ているが、何かもの足りない映画である。「フレンチ・コネクション」と比べたら雲泥の差である。脚本に問題があるのか、映画の 撮り方に問題があるのか。話に何か無理があるのである。俳優たちが頑張っている割には、映画の面白さは伝わってこない。









2012年9月19日(水)
仕事を終えて外に出ると、空は鮮やかな夕焼けだった。こんな夕焼けはありそうで滅多にないのである。いつもの位置で写真に撮りたかった。そうこうしているうちに、先ほどの夕焼けはもう姿をかえて夕闇に飲み込まれていた。撮るチャンスは一瞬である。
午後7時からNHKニュースを見る。今夜は8時まで時間を延長して行われた。今夜の最後のニュースは宮崎県串間幸島のボスザルが11年振りに、交代 したというものだった。新しいボスの名前はカバという。今夜のニュースで最も割かれたのは、日本のボスを決めるための候補者の話だった。串間幸島のサルは 芋を海水で洗うことで、世界的に有名である。
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