microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の霞ヶ丘日記(14)

2012年5月4日(金)曇りのち晴れ
   午後12時半頃からIMAJICA BSで、映画「ジョニー・マッド・ドッグ 」(原題:Johnny Mad Dog)を鑑賞しています。エマニュエル・ドンガラの小説『狂犬ジョニー』をドキュメンタリー映画出身のジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督が非情なま でに生々しく映像化した作品です。日本でいえば小学生高学年から中学生に当たる子供たちが、内戦の続くアフリカ・リベリア共和国で少年兵として前線に駆り 出され狂気としか言えないような残虐極まりない暴力の限りを尽くします。少年兵のリーダーが「マッド・ドッグ」と呼ばれる15歳になるジョニーでした。 「マッド・ドッグ」が率いる銃で武装した少年コマンド部隊は同じ子供たちも含めて老人や大人たちを次々に殺していき地域の人々を恐怖に陥れていきます。少 年コマンド部隊の街への侵入で街を追われた少女ラオコレは、戦争で足を失った父親を助けに家へと向かいます。何とか家にたどり着くと父親は左胸を撃たれて 瀕死の状態でした。弟フォフォは路上で「マッド・ドック」から射殺されます。ラオコレは一輪車に父親を載せ銃弾が飛び交う中を、国連軍が守る病院へ命がけ で向かいます。ラオコレは何とか病院にたどり着き、父親に傷の手当てを医者に頼みます。少年コマンド部隊が傷を負って病院で治療中の仲間を連れ出すため に、武器を持って病院のある地域に侵入します。病院のある地域は、逃げ出す人々で大混乱となりました。ラオコレは銃声を聞きつけ病院へ駆けつけます。途中 で馬車に乗った父親を見つけますが、既に死亡していて墓場へ向かう途中でした。ラオコレは父親を自分の手で短いお祈りをして埋葬します。「マッド・ドッグ は」部隊の長に報酬を求めて訪ねますが、逆に子供が銃など持ってはいけないこと、無報酬であること、人はどの部族の人も平等だなどといさめられびっくりし ます。自分たちが行ってきたことが否定され、さらに怒られたことで「マッド・ドッグ」は信じられないような表情をみせます。ラオコレは親のいない少女と出 会い、少女の世話をします。ある日街にやってきた兵隊たちの中に「マッド・ドッグ」を見つけます。ラオコレは近ずいて、「人殺し」とののしります。びっく りした「マッド・ドッグ」はラオコレに歩みより、ラオコレを威嚇しながら問い詰めていきます。兵士と住民の間で食料品の奪い合いが始まり、二人の話は中断 します。「マッド・ドッグ」は食用品の争奪が終わってから、ラオコレを探し始めます。ラオコレと少女を見つけ、捕まえて小屋の中に入れて先ほどの話の決着 をつけようとします。「マッド・ドッグ」が肉体関係を持とうとした時に、ラオコレは復讐を果たすかのように一撃を「マッド・ドッグ」の頭部に与えます。倒 れたところを銃座で頭部めがけて打撃を繰り返し行います。ラオコレの目から涙がこぼれます。それまでラオコレは一度も涙を見せたことはありませんでした。 「マッド・ドッグ」は立ち上がりません。死んだものと思われます。映画はそこで終わります。中は出演はクリストフ・ミニー、デジー・ヴィクトリア・ヴァン ディ、ダグベス・トゥウェ、モハメッド・セセイほかです。上映時間は正味100分で制作年は2007年、制作国は フランスとベルギーとリベリアです。 言語は 英語です。
   午後9時からIMAGICA BSで、アメリカ映画「インクレディブル・ハルク 」(The Incredible Hulk)を観ています。制作年は2008年です。監督はルイ・レテリエで主役は性格俳優のエドワード・ノートンです。ノートンはこの映画の脚本にも参加しています。舞台となっているのはブラジルとアメリカです。