microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の旭町日記(93)

平成15年8月15日(金)―2003年
   午後7時30分から10時までNHKのテレビ番組『テレビ放送50年特集核の時代に生きる人間の記録ヒロシマナガサキの映像は問いかける』を観る。内容はNHKに蓄積された500本を超える核の番組を再構成して一挙に放送したものだった。再構成したタイトルをあげれば、「生と死の記録」・「原爆の子」・「核機密映像」・「アメリカと核」・「憎しみを超える被爆者」というものだった。原爆詩の朗読に女優の吉永小百合氏、コメンテイターに劇作家の井上ひさし氏がなっていた。非常に腹立たしかったものに被爆40年にあたる1985年に制作された『世界はヒロシマをどう伝えたか』の中でアメリカのABC放送のメインキャスター、ピーター・ジェニングス氏の言動であった。発言の内容は「原爆の死者は日本のあしきイデオロギーの犠牲者。今日、日本人は米国人に対して、民主主義の道を開いてくれたことに感謝している。」というものであった。全く歴史を歪めてしまう無知蒙昧の歴史認識であると言わざるを得ない。原爆投下を不当に正当化する発言である。