microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の旭町日記(62)

平成15年6月15日(日)―2003年
   午前9時から午前10時までNational Geographicの番組『世界を動かす蟻』を観る。番組でシロアリがゴキブリの子孫であることを初めて知った。蟻の歩く速さは時速2・4kmだそうだ。南米に生息するハキリアリの塚は小山ほどになっていて、そこに住むハキリアリ全体の食事の量は牛1頭分の食事量にあたるそうだ。アリは体重の二倍の重さの物を持ち上げることが出来る。一匹の女王アリを核として共同体を形成するアリの集団は、仲間のアリと効率的なコミュニケーションをしている。餌がどこにあるのか、そこへ行くためにはどう行けばいいのか、敵対する他のアリの集団と戦闘して助けがいるなどの情報交換を身内のアリ同士は行っている。番組では南米のアリが絨毯を敷き詰めたように集団でジャングルに生きる昆虫やトカゲなどの小動物を食い尽くしていく映像が映し出されていた。解説者はアリと人間の違いを述べていた。アリは集団の利益のみのために働き、人間は個人の幸せのために働く。故に人間は個人と社会の要求の矛盾で苦しむと。
ひき続いて午前11時から正午まで同じNational Geographicの番組『ソーン・ツリー』を観る。撮影場所はアフリカのサバンナ地帯である。内容はソーン・ツリーという名の棘のある高木に焦点を当てて、その木と共生している生き物たちを紹介している番組だった。ゾウとキリンは棘があるにもかかわらず、アンブレラ・ソーン・ツリーの葉を好んで食べていた。栄養が豊富なのである。ライオンの母親は子供二匹を棘のあるソーン・ツリーの藪の中に隠して狩に出かけていた。ソーン・ツリーはサバンナになくてはならない植物なのである。番組の中でディクディクという鹿の仲間の小さい動物を始めてみた。