microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の旭町日記(57)

平成15年6月9日(月)―2003年
   NHKで放送された海外ドキュメンタリー番組『日曜日の殺人事件』を見る。フランス人による制作で、内容はアメリカのフロリダで起きた年配の白人女性殺人事件に対する裁判の一部始終であった。15歳の黒人少年が無実であるにもかかわらず不当に逮捕され、犯人であることを無理やり供述調書に書かれ、それにサインを強要させられた。黒人少年は取り調べ中に暴行を受けていた。熱血漢の弁護士二人が緻密な調査に基づいて、少年の無実を明らかにしていく。調査の過程で警察官の暴力と脅しによる捜査が浮かび上がってくる。一般市民から選ばれた陪審員は少年に無罪を評決する。最後に真犯人が見つかり、犯人の裁判が始まったところでフィルムは終わる。質の高いドキュメンタリーであった。副次的にアメリカの陪審員制度が理解できた。