microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の旭町日記(56)

平成15年6月8日(日)―2003年
    大村の高塚かず子さんより電話が入り、詩人の山田かんさんが亡くなられたと知らせてきた。氏が一人で発行していた詩誌『草土』に何回か詩を載せていただいた。氏の勤め先に何度かお邪魔してお話しをしたことがあった。また土曜美術社の『詩と思想』に私の作品「海」を紹介文とともに載せていただいたこともあった。言わば私にとって詩の恩人の一人である。心から氏のご冥福をお祈りしたい。
History Channelの番組『芸術の街モンパルナス―戦時下の芸術家1914〜1918』を観る。ジャン・コクトーへインタビューする映像があったりして興味深かった。詩人アポリネールのはたした役割が、モンパルナスの芸術家たちにとって重要であることがわかった。その当時、パリ、モンパルナスのラ・クーポールやル・ドームといったカフェにはフランス人の芸術家のみならず、各国からやってきた芸術家が昼夜を問わず芸術・政治・歴史など分野を問わず議論していた。「エコール・ド・パリ」の画家と呼ばれたのはロシアから来たシャガールポーランドのキスリング、イタリアのモディリアニ、日本から藤田嗣治佐伯祐三たちがいた。文学者にヘミングウェイ、写真家のマン・レイ、音楽家ではストラヴィンスキー、サティ、詩人ではアポリネールジャン・コクトーといったそうそうたる芸術家たちが集まっていた。