microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の旭町日記(10)

平成15年4月12日(土)―2003年
   仕事を終えての午後、池袋にある新文芸座で2本立てのアメリカ(コロンビア)映画を観た。1本目は一九五三年制作のフレッド・ジンネマン監督作品『地上より永遠に』で、俳優のバート・ランカスターモンゴメリー・クリフト、女優のデボラ・カー、歌手のフランク・シナトラが出演していた。僕が一歳の頃の映画でモノクロであったが、大型スクリーンで見ると迫力があり内容も良く、映画の醍醐味を味わうことが出来た。2本目は『戦場にかける橋』で原題は「The Bridge on the River Kwai」。一九五七年制作のデヴィッド・リーン監督作品で、主な出演者はウィリアム・ホールデンアレック・ギネス、早川雪舟でカラー映画であった。ホールデンの気絶するシーンは迫真の演技であった。この2本の映画に共通する点は日本軍が背景にあることだ。料金は2本で千円。                                         映画を観る前に、古本屋で本を四冊購入した。まど・みちお詩集『うめぼしリモコン』、『ユリイカ(総特集アメリカの詩人たち)』(一九八〇年臨時増刊号)、スザーン・ロメイン著土田滋・高橋留美訳『社会のなかの言語』、『漢文重要語句辞典』紫藤誠也編・清水書院刊。                     夜、帰宅してからNHKスペシャル『ことばを覚えたチンパンジー・アイとアユムの親子日記』を見る。母親のアイは二三歳、息子のアユムは三歳である。2匹は愛知県犬山市にある京都大学霊長類研究所に住む。アイたち以外にもクロエと娘のクレオ、パンと娘パルの母子が住んでいる。最近の研究ではヒトの新生児だけがすると言われていた「新生児微笑」が、生後十六日目のチンパンジーでもする事が確認されている。