microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の旭町日記(9)

平成15年4月10日(木)―2003年
   半日の仕事を終えて、新宿南口、高島屋十二階にある映画館に、フランスのドキュメンタリー映画WATARIDORI」を観にいった。監督は「ミクロコスモス」・「キャラバン」等を制作している、フランス人のジャック・ぺラン監督である。アオガン・タンチョウヅル・オオハクチョウ・コンドル・インドガン・クロヅル等の渡り鳥が登場する。鳥類がいかに偉大な生き物であるかを実感させる映画である。製作に3年、費用に20億円をかけたドキュメンタリーである。監督及びスタッフの並々ならぬ情熱を感じる。鳥たちにとって、国境は存在しない。地球があるのみである。カメラワークは鳥の視線で撮影されていて、臨場感あふれるものだった。一緒に飛んでいる仲間のようなカメラアングルで、それがどのようにして撮影出来たのか、不思議に思いながら画面を見ていた。                                          映画を観終わってから、同じデパートで開かれていた藤原紀香氏の撮影による『アフガニスタン写真展』をみた。入場料は五百円であったが、その収益金はアフガニスタンの教育支援事業の資金に充てられるとの事だった。アフガニスタンという国はなぜか以前より気になる国であった。         ヨモギのことを調べていた時期があったが、ヨモギの仲間にセメンシナというものがあり、セメンシナは回虫駆除剤サントニンの原料となる。今はセメンシナと並んでクラムヨモギが原料となっているが、クラムヨモギのサントニン含有量は2〜3%と高い。そのクラムヨモギアフガニスタンパキスタンの国境沿いにある谷が原産地である。1950年に日本に導入され、主に香川県で栽培された。日本人は虫下しでクラムヨモギのお世話になり、アフガニスタンと縁があったのだ。アフガニスタンへ行って自生するクラムヨモギを見たいと思うようになった。