microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の旭町日記(8)

平成15年4月9日(水)―2003年
   ここ数ヶ月にわたって毎日、カセットテープの音楽を聞きながら通勤している。満員電車の中ではストレスが昂ずる。心を落ち着かせるのに役立っている。ヒトは限られた空間に多数閉じ込められると、攻撃的な性格が表れやすくなる。ちなみに曲はバッハの「イギリス組曲 第三番 ト短調」・「フランス組曲 第五番 ト長調」・「トッカータとフーガ ト長調」・「最愛の兄の旅立ちによせるカプリッチョ 変ロ長調」である。ピアニストはウィルヘルム・ケンプで演奏は素晴らしく、飽きることがない。この歳になって音楽の喜びが、今までにない静かな幸福感を齎してくれる。ケンプ(1895〜1991)はドイツのピアニストで、1916年にベルリン音楽大学在学中にデビューした。日本には1936年に初来日している。