microcosmos  4

日々の思索

霞ヶ丘日記(122)

2016年(平成28年)6月30日(木)

日本社会で一人で生きて行くことは、無防備である。人はずっとplacebo状態で生きるわけにはいかない。真実の自分を取り戻す必要がある。増してや自分の心を癒すために生きているのでもない。愛することほど積極的な行為はない。愛することは与えることから始まる。それが無償であればあるほど、愛は純度をます。与えることが愛の寡黙さと矛盾するものであってはならない。一人では抜け出せない穴ぼこに落ちた時にはどうすればいいのか?誰かに助けて貰わなければならない。助けられるためには日頃の人間関係、温和な性格が左右してくる。しかしそれ以上に大切なことは社会福祉の働きである。僕が思い描いているのは、医療を社会福祉の中に組み込むということだ。どちらかというと医療中心に動いているように感じられるからだ。明治時代に入って政府が急いだのは医療と公衆衛生である。社会福祉は後回しにされた。社会福祉の思想も社会の中ではないに等しかった。社会福祉は医療を考えるが、医療はそれほど社会福祉を考えているようには思えない。時代は進んで日本が急激な早さで高齢化社会を迎えた今、医療と社会福祉が合体した新しい概念が必要になってきている。しかしまだ日本の社会福祉は発展途上にあり、熟成された思想もない。時間を要するだろう。多くの人が携わり、努力している。
ふじみ野駅〜鶴瀬駅間で人身事故があり、先程まで東上線は止まっていた。





2016年(平成28年)6月29日(水)

四時半頃に目覚める。朝の散歩に出る。歩いた距離は4.9キロ、歩数は8666歩だった。お隣り韓国は空梅雨らしい。知らなかった。参議院議員選挙期日前投票を市役所で行った。夜7時からNHKニュースを見る。愛知選挙区で日本のトランプと連呼しながら選挙活動をしている候補者がいるのにはビックリした。BS日テレで、「空飛ぶ救命救急最前線 緊急出動!ドクターヘリ」を視聴する。悲惨な交通事故の現場は修羅場である。、運転手は意識のない状態だった。心臓は止まり、ドクターが蘇生措置を行うも、運転手は死亡した。前橋市の日赤病院のドクターヘリは、上州の空っ風に悩まされる。フライトドクターになるためには30回のフライト研修が義務付けられている。その研修を受けている29歳の女医を密着取材する。身長149センチ、独身。飛び立つとヘリ酔いし、ビニール袋を求める。女医は凹む。また緊急出動し、左手首切断寸前の男性の救急に向かう。ヘリの中でも輸血する。そばから指導する先輩ドクターから注意される。次は子育てしながらドクターヘリで活躍する島根県の女医さん。農薬を飲んで自殺を図った人の救命に飛び立つ。どんな農薬を飲んだかがわからず、苦慮する。嘔吐した。匂いあり。有機リン系の農薬も飲んでいたことが判明する。二種類の農薬を飲んでいた。取り敢えず胃の洗浄をする。それから毒を摂取しないようにする薬品を胃の中に入れる。
困難な案件を解決するためには冷静さと知恵が必要である。相手が個人だろうと組織であろうと、対峙する相手は僕が痛みを感じるまで押すことをやめない。




2016年(平成28年)6月28日(火)

気ばかり焦って、落ち着いてことに当たれていない。雨が断続的に降り続いている。太陽が欲しい。
イギリスではEU離脱を受けて移民排斥が一部で起こっている。しかし歴史を振り返ればイギリスは世界各地で力を行使して植民地政策を推し進め、搾取して利益を得てきた。過去の歴史を忘れ、今また移民を排斥するとしたら、イギリスは歴史のつけを早晩払わされることになるだろう。イギリスにはロンドンを中心に約80万人のポーランド人が住んでいる。皮肉なことにEUからの離脱を決めてから、イギリス連合王国は統一ではなく、解体の危機を迎えている。




2016年(平成28年)6月27日(月)

政治的リーダー不在の功罪。日本の行く末。イギリスの先行き。イギリスの真の問題は分裂である。分裂することは方向を見失うことにつながる。こういう時こそ真のリーダーが必要だと思う。夜、100分で名著「ルソー"エミール" 第4回理想社会のプログラム」を視聴する。理想社会は自由と自律に基づいている。




2016年(平成28年)6月26日(日)

5時40分頃に目覚める。部屋はまだ眠っているように静かだ。夕食後、ダーウィンが来た!「世界最小!幻のゾウを密林に追え!」を見る。場所はボルネオ島だった。ボルネオ島のゾウは他のアジアゾウと約30万年前に枝分かれした。次に大河ドラマ真田丸」を見る。竹内結子の泣きには迫力があった。堺市にある千利休に縁のある南宗寺を、若い頃訪ねたことを思い出した。九時からNHKスペシャル 古代史ミステリー「御柱 最後の縄文王国の謎」を視聴する。





2016年(平成28年)6月25日(土)

読書していた筈なのに、いつの間にか眠りに落ちていた。目覚めると午前1時40分を過ぎていた。戦前まであった淀橋区角筈について調べる。朝BSでワールドニュースを視聴する。最初はBBCで、EU離脱の選挙結果を伝えていた。イギリスの先行きは不透明で、外国からの投資は期待出来ない。当分はイギリスの経済は落ち込むのではないだろうか。次は韓国のKBSによるニュースを視聴する。韓国でもイギリスのEU離脱による株式下落が大きかった。スペインのTVEもイギリスのEU離脱による金融界の混乱を伝えている。株式が下落しているのとは反対に金の値段が高くなっている。イギリス領ジブラルタルの選挙結果はEU残留だった。ジブラルタルではスペイン系の人々を中心に動揺が広まっている。アメリカのABCではウェストヴァージニア州での洪水を報じている。死者が出ている。州兵も参加して孤立した住民の救出に当たっている。次にイギリスのEU離脱を詳細に伝えている。記者は離脱をEUとの離婚と表現していた。2年をかけて離婚手続きが取られる。フランスのF2もイギリスのEU離脱を詳細に伝えている。フランスは苦々しく思っているように感じられた。夜、NHKスペシャル「イギリス EU離脱の衝撃」を見る。




2016年(平成28年)6月24日(金)

昨日歩いた距離は8.56km、歩数は14,508歩だった。午前中、きょうの健康・選「心臓を守りたい 狭心症のサイン」を見る。ニュース速報でイギリスのEU離脱を知る。他のEU諸国の反応は推察するに、勝手にしやがれ だと思う。夕方にはキャメロン首相の辞意表明が伝えられた。気になるのはScotlandの動向である。これを気に、Scotlandの独立問題が再燃するのではないかとも思う。イギリスはEU離脱後は中国との経済的結び付きを強めるのではないだろうか。イギリスは時代の流れに逆行している。気取らずに平常心でことにあたることが、肝要である。つい先日までは舛添東京都知事、今日はイギリスと、かまびすしい。mass mediaに踊らされないようにしなければならない。




2016年(平成28年)6月23日(木)

日本が経済的に豊かになったからといって、日本人の問題は解決しない。問題の一つには敗戦を経験したにもかかわらず、高度経済成長の成功もあって、日本が何のために戦争を始め敗戦となってしまったのかの反省が中途半端であったこと。そのことが義務教育の現場で、日本が国際社会から孤立しファッシズムへ突き進んでしまったのかを十分に教えてこなかった原因ともなっている。日本の負の遺産は若者たちにとって、何事もなかったような他人事になっているように思えてならない。もし日本と韓国と中国の若者が議論するとしたら、歴史認識に差があり話は噛み合わないのではと心配する。本当は若者だけではないだろう。このような歴史認識については日本では右翼、左翼という対立軸でしか捉えてこなかったことで、議論の根が深まらなかったのではないだろうか。もっと自由に発言できる環境が必要だった。敗戦国日本が抱える曖昧さと中途半端さの歴史認識ゆえに、平和憲法の重みが増すことはあっても、意義が失われることはない。今日は沖縄戦71年目、慰霊の日である。沖縄の戦後は未だ続いている。





2016年(平成28年)6月22日(水)

言い訳をする前に最善を尽くしたのか、自分に問うこと。主体として生きるために。死に際に言い訳するほど、惨めなものはないだろう。仕事を通して多くのことを学ばされた。考えるのも必要なのだが、実際にやってみることも大切である。案ずるより産むが易し、だろう。組織で働いているとやたらに会議が多く、うんざりすることが度々あった。仕事は言葉を現実化する。現実化された言葉を持つことは詩人にとって必須である。






2016年(平成28年)6月21日(火)

眠くなるまで、読書を続ける。思索はいかにして鍛えられるのか。鍛冶職人が鍛え上げる代物のような思索。思索は精神に直結する。そこから文体が抽出されてくる。七時半頃に目覚める。お天気は雨。アメリカ上院では銃乱射事件を受けて、銃規制動議が提出されたが否決された。アメリカはこれからも銃乱射事件が起き続けるだろう。明日から日が短くなっていく。今日は夏至。梅雨明けが待ち遠しい。
職人と言われる人たちの仕事振りは、丁寧に、事細かに、綿密なものである。そうしなければいい物は出来ないのだろう。それは職人と呼ばれる人たちだけに当て嵌まるものではない。それ以外の職種にも当て嵌まる筈だ。対人関係に於いては、楽器を演奏するように音符を見落とさないようにしなければならない。僕自身の問題として取り組む必要がある。自己の愚かさに無頓着であってはならない。





2016年(平成28年)6月20日(月)

午前零時から大型討論番組グローバル・アジェンダ「イギリスEU離脱の衝撃」を視聴する。賢人から教わったほうが良いだろう。賢人でない人ほどよく喋る。七時半頃に目覚める。国際ニュースを見る。フランスでは未だ政府と労働総同盟の対立が続いている。きっかけは労働新法だった。労働者側は反対の立場である。ロンドンには30万〜40万人のフランス人が住んでいる。今回のイギリスのEU離脱国民投票に関して、イギリス在住のフランス人コミュニティに動揺が広がっている。中にはイギリス国籍を取得するための準備をする人もいる。
現実とは自分が深く関わっている実体のことである。現実は決してあやふやなものではない。厳格で一寸の狂いもないものである。己れがあやふやでいい加減なことをやっていると、現実はその者に対して、何の手ごたえも与えない。現実に対処するためには自我の確立が必要となってくる。自我が確立されなければ、理性は働かず、感情に頼ることになる。
昔のアルバムを何かの拍子に手にとって見ることがあるが、三分も経たずに閉じてしまう。どちらかというと過去を振り返るのが苦手なのだ。自分の中に諦め感があり、過去を閉じ込めて封印したくなる気持ちが働く。過去があって今があるのだから。





2016年(平成28年)6月19日(日)

日付が変わる。民主主義とは相違を認めるということである。全体主義共産主義などは相違を認める方向性にはない。そのために表現の自由は奪われるか制限を受ける。そして基本的人権は踏みにじられる。一党独裁による権力の長期化は腐敗を生む。帝国はマスメディアの発達により近代以前のような長期安定は不可能である。この見方は固定的な見方であり、歴史的動きの中で見ていけば、違った様相が見えてくるだろう。一刀両断とはいかない。教科書で記述された歴史だけではなく、抑圧され、弾圧された民衆の歴史がある。更に考えを深めていけば、魂の歴史に逢着するだろう。フランス歴史学アナール学派が参考になる。
家のしがらみに囚われている人、自我の確立が思うようにいっていない人へ、旅の勧め。だから僕は旅に出る。家の問題が渋みと苦味を伴って突然に浮上してくることがある。大河ドラマ真田丸(26)〜滅亡」を観る。北条氏政役の高嶋正伸の演技には鬼気迫るものがある。





2016年(平成28年)6月18日(土)

夕食後、ブラタモリを観る。今日の散策地は横須賀、浦賀である。江戸時代、浦賀は海の関所だった。浦賀は海が深い。千葉側は浅瀬になっていて、大きな黒船は必然的に浦賀の方を航行することになる。東京湾の深くなった海底は2万年前は陸地で川が流れていた。侵食された川がその後、海面上昇して東京湾となった。横須賀で船の修理するためのドックはフランスの技術をもって作られた。ドライドックと呼ばれている。ドックを作る過程で世界ではじめてナウマンゾウの化石が発見された。約10万年前の化石だった。





2016年(平成28年)6月17日(金)

日付が変わった。読書を続ける。いつの間にか寝てしまっていた。午前3時に目覚める。また眠った。





2016年(平成28年)6月16日(木)

五時半頃に目覚める。ゴミ出しをする。朝の勉強はフランス語を選択する。午後二時過ぎに緊急地震速報が出る。NHKは番組を中断して地震速報に切り替わった。函館地方が最大震度6弱だった。
一人一人が何かしらの問題を抱えながら生きている。解決が困難である場合は精神力がものをいう。その問題に対する処し方が人生の質を決めかねない。もしその問題から逃避するとしたら、どういう結末が訪れるのだろうか。