microcosmos  4

日々の思索

本村俊弘の旭町日記(40)

平成15年5月19日(月)―2003年
   History Channelの番組『アラブ独立』(午後11時〜11時55分)をみる。今の中近東がどのようにして形成されてきたか映像を通して説明があり、中近東の近現代史を理解する上で格好の番組であった。今回のイラク戦争もこの歴史の延長線上にあることが理解されてくる。イギリスがアラブを分割して植民地化していったことが、映像を通して如実に説明されていた。番組を見る限りイギリスが行った軍事力によるアラブ分割植民地政策は、アラブ人に対する犯罪行為と言っても言い過ぎではないように思える。今回のイラク戦争参戦に対してイギリス国民が反対したことは、大いに意義があることだと思う。イスラエルパレスチナの問題や、フランスの植民地であったレバノンとシリアのことや、イタリアの植民地であったリビアにはムッソリーニの時代にイタリア人が入植していたことを今回はじめて知った。イギリスのイスラエル独立を約束したバヌフォア宣言をみても、そして今のアラブの問題につながる国境線策定にしても、イギリスの責任は重大であることが理解された。アラビアのロレンスも決して褒められたものではない。